3-2-1ルール 【3-2-1 backup rule】
概要
3-2-1ルール(3-2-1 backup rule)とは、データをバックアップする際に推奨される運用ルールの一つ。3つの複製を用意し、2つの異なる媒体に保存し、1つは地理的に離れた場所に保存する。組織がデータをバックアップする仕組みを作る際の指針で、データは本体と2つの複製の3つを常に用意しておき、これを物理的に2つ以上の装置や媒体に分けて保存する。1つは他の2つと地理的に離れた場所(オフサイト)にある設備に保管する。
複製が3つあることで、2つを喪失しても残りの1つから復旧できる可能性が高まる。複数の媒体に分けて保管することで、媒体が物理的に破損しても別の媒体にデータが残る。地理的に離れた場所にも複製を置くことで、施設が丸ごと被災する災害やサイバー攻撃などにも対処できる。
2009年に米写真家のピーター・クロー(Peter Krogh)氏が著書 “The DAM Book - Digital Asset Management for Photographers” (写真家のためのデジタル資産管理)で提唱したのが初出とされ、米国政府やUS-CERTなどのセキュリティ機関が推奨したことで広まった。現代では「別の媒体」「離れた場所」はクラウドサービスにより満たすことができる。
(2024.7.29更新)