HBA 【Host Bus Adapter】 ホストバスアダプタ / ホストコントローラ / host controller / ディスクコントローラ / disk controller

概要

HBA(Host Bus Adapter)とは、コンピュータ本体に外部との通信機能を追加する装置。通常はストレージ(外部記憶装置)を接続するための機能を提供するものをこのように呼ぶ。

通信制御を行うICチップやケーブルの差込口(ポート)などで構成される電子基板で拡張カードなどの形で提供される。コンピュータ本体の所定の拡張スロットに差し込んで使用する。

基本的な通信インターフェースの制御機能はコンピュータのチップセットやCPUマイクロプロセッサ)に統合されていたり、マザーボード上にチップやポートが直に実装されて提供されることが多く、その場合は単体のHBAは不要である。

広義には、ネットワークカードNIC)やUSBコントローラなど、ネットワーク機能や周辺機器との通信機能を提供するすべての装置を含む。狭義には、ATA/IDEやSATASCSISASSerial Attached SCSI)、Fibre ChannelIEEE 1394FireWire/i.LINK)などの規格に対応した、ストレージ接続のためのインターフェースカードを指す。

かつてはコンピュータにSCSI接続ハードディスク光学ドライブRAIDシステムなどを接続する拡張カードをHBAと呼ぶことが多かった。コンピュータのHBAにSCSIケーブルを繋ぎ、複数のSCSI機器を数珠繋ぎに接続することができる(デイジーチェーン接続)。一枚のHBAに初期の規格では7台まで、拡張された仕様では15台までの機器を接続できる。

近年では、サーバからFibre Channelを通じてSANストレージエリアネットワーク)に接続するためのインターフェースカードをHBAと呼ぶことが多い。イーサネットに接続するNICの機能を統合し、コンピュータネットワークとSANの両方に接続できるカードもあり、「CNA」(Converged Network Adapter)という。

(2024.3.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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