読み方 : せいしてん

静止点

概要

静止点とは、データのバックアップや複製を行う際に、対象データへの書き込みや更新を一時的に停止し、整合性が確保された状態のこと。停止させずにシステムを稼働させたまま静止点を作り出す仕組みとして、スナップショットの仕組みが利用される。
静止点のイメージ画像

システムが稼働中にバックアップを取得しようとすると、データの転送・複製中にも書き込みや削除が発生し続けるため、完成したバックアップが整合性を欠いた状態になる恐れがある。更新前と更新後のデータが混在すれば論理的な矛盾が生じ、特にデータベースではトランザクション単位の整合性が維持できなくなる。

こうした不整合を防ぐために、バックアップの開始前にデータの変更が一切生じない状態、すなわち静止点を確保する必要がある。静止点を設ける最も確実な方法は、システムやアプリケーション、データベース管理システム(DBMS)などを完全に停止することである。

しかし、業務システムや24時間稼働が求められるサービスでは、停止が困難な場面も多い。そのため、ストレージシステムや仮想化プラットフォームの多くは、システムを稼働させたまま論理的な静止点を生成する「スナップショット」(snapshot)機能を備えている。スナップショットはコピーオンライト方式(COW:Copy-on-Write)などにより特定時点のデータ状態を保持し、以降の書き込みは別領域へ逃がすことで、擬似的な静止点を作り出す。

仮想マシン環境では、ディスクに加えてメモリの状態を含むスナップショットを取得することで、システムを停止せずにバックアップを行う構成も一般的になっている。静止点を確保する処理は、オペレーティングシステム(OS)やファイルシステム、DBMSおよびバックアップソフトウェアが連携して制御するのが一般的である。

(2026.6.17更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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