読み方 : ダブリューダブリューピーエヌ
WWPN【World Wide Port Name】
概要
WWPNとは、Fibre ChannelやSAS(Serial Attached SCSI)、iSCSIなどのストレージ接続規格において、ホストバスアダプタ(HBA)やFCスイッチなどの各ポートに製造時に付与される固有の識別番号。機器そのものを識別するWWNの一種であり、ポート単位で一意の値が割り当てられる。

Fibre Channelをはじめとするストレージ接続規格では、ネットワーク上の機器やポートを識別するために「WWN」(World Wide Name)という番号体系が用いられている。イーサネットにおけるMACアドレスに相当するものであり、同じ値が重複しないようメーカーが製造時に固有の値を書き込む。WWNには装置全体を識別する「WWNN」(World Wide Node Name)と、各ポートを識別する「WWPN」(World Wide Port Name)がある。
一台の装置に複数のポートが搭載されている場合、それぞれに異なるWWPNが割り当てられる。例えば、デュアルポート構成のHBAでは、二つのポートがそれぞれ別個のWWPNを持つ。値は64ビットで、16桁の16進数として「10:00:00:90:fa:12:34:56」のようにコロン区切りで表記するのが一般的である。
SAN(Storage Area Network)環境では、WWPNはアクセス制御の基本単位として機能する。FCスイッチのゾーニングでは通信を許可するポートの組み合わせをWWPN単位で指定し、ストレージ装置のLUNマスキングでは接続を許可するHBAポートをWWPNで識別する。IPアドレスやホスト名に依存しないため、オペレーティングシステム(OS)の再インストールやホスト名変更の影響を受けない。
仮想化環境では、物理ポートだけでなく仮想ポートに対してもWWPNを動的に割り当てる「NPIV」(N_Port ID Virtualization)が利用される。また、NVMe-oF(NVMe over Fabrics)など新しい高速ストレージ接続規格でも、ポート単位の識別子として同様の仕組みが取り入れられている。
(2026.6.11更新)