リモートストレージ【remote storage】
概要

「ローカルストレージ」(local storage)が端末に直接接続された記憶装置を指すのに対し、リモートストレージはネットワーク越しにアクセスする。どの程度離れたものを「リモート」と呼ぶかは文脈によって異なり、同じ施設内のLAN経由でアクセスする装置を指す場合と、インターネットや専用回線を通じて地理的に離れた場所にある装置を指す場合がある。
後者の形態では、事業者がストレージへのデータ保管をサービスとして提供するものを「リモートストレージサービス」「オンラインストレージサービス」「クラウドストレージサービス」などという。「Google Drive」「Microsoft OneDrive」「Dropbox」「Box」などがよく知られ、必要な容量に応じて契約する方式が一般的である。企業などが自ら設置・運用するファイルサーバやNAS(ネットワーク接続ストレージ)へ社外から接続する形態も用いられている。
ネットワーク越しにデータを扱うため、通信速度や回線品質が利用感に直接影響する。大容量ファイルの転送には時間を要する場合があり、回線障害時にはアクセス自体ができなくなる。インターネットを通じてアクセスする場合は伝送データの暗号化やユーザー認証などを行って適切なセキュリティ対策を実施する必要がある。アクセス権限を細かく設定して、許可された利用者のみが閲覧・更新できるよう管理する方式も用いられる。
リモートストレージの普及には、高速通信網の整備が大きく寄与している。かつては大容量データをネットワーク越しに扱うことは現実的でなく、物理的な記憶媒体が主流であったが、ブロードバンドの普及とクラウドコンピューティングの台頭により、遠隔地のストレージを日常的に利用する環境が整った。現在では、複数端末間でのファイル同期や写真・動画の自動保存といった個人利用から、業務データの一元管理や関係者への受け渡し、災害対策のための遠隔地保存まで、様々な用途で活用されている。