ホットバックアップ【hot backup】オンラインバックアップ

別名  :online backup/非一貫性バックアップ/inconsistent backup

概要

ホットバックアップとは、システムを稼働させたままデータの複製を取得するバックアップ手法。バックアップのためにシステムを停止したり外部からのアクセスを遮断したりせず、通常通り稼働した状態のままデータを別の記憶装置やバックアップ媒体へ複製する。
ホットバックアップのイメージ画像

企業の基幹システムやデータベースシステムなど、24時間365日の継続稼働が求められる環境で用いられる。計画的なメンテナンス時間を確保しにくいサービスや、停止による業務損失が許容できないシステムでは、実質的な前提条件となる場合もある。利用者はバックアップ処理を意識することなくサービスを利用し続けられる。

一方、バックアップ処理の実行中もデータの追加や更新、削除を許容するため、取得した複製データが一時点の状態を完全に反映しているとは限らない。データベースのように複数のデータが相互に関連しているシステムでは、単純なファイルコピーだけでは整合性が保てない場合がある。

このため、主要なデータベース管理システム(DBMS)では、データ本体の複製と並行して変更履歴を「トランザクションログ」や「ジャーナルファイル」として記録する仕組みを備えている。復旧時にはバックアップデータにログを適用することで、特定時点の一貫した状態を再現する。また、ストレージ装置のスナップショット機能を利用し、論理的に同一時点のデータを確保した上でバックアップを取得する方法も広く利用されている。

これに対し、システムを停止させてから対象データを複製する方式は「コールドバックアップ」あるいは「オフラインバックアップ」と呼ばれる。バックアップ中にデータが変化しない状態を作った上で複製を行うため、整合性を確保しやすく復旧手順も比較的単純になる。その反面、バックアップが完了するまでサービスが停止するため、夜間や休日など利用者の少ない時間帯に処理が限られることが多い。

(2026.6.11更新)
 

他の辞典等による「ホットバックアップ」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。