テープライブラリ【tape library】

テープライブラリとは?

大量の磁気テープカートリッジを収納する保管庫と、データの読み書きを行うテープドライブ、そしてテープを自動で出し入れするロボット機構を一体化した大容量ストレージ装置コンピュータからの指示に応じてロボットが動作し、人手を介さずに大量のテープを管理できる。
テープライブラリのイメージ画像

内部構成は、テープカートリッジを棚状に並べた格納部、読み書きを担うテープドライブ、カートリッジを搬送するロボット機構、および制御装置からなる。利用者やサーバからの要求を受けると、ロボットが対象のカートリッジをスロットから取り出してドライブにセットし、処理完了後に元の位置へ戻す。管理できるカートリッジの数は装置の規模によって異なり、数千から数万本に及ぶものも存在する。

大型のコンピュータシステムで用いられる記憶装置で、主な用途はバックアップアーカイブである。磁気テープカートリッジはハードディスクSSDと比べて記憶容量あたりの単価が低く、保存中の消費電力もほぼゼロであるため、滅多にアクセスしない大量データの長期保存に適している。官公庁や金融機関、研究機関、放送局など、大量のデータを長期にわたって保持しなければならない組織で広く導入されている。

アクセス速度はディスクストレージに比べて遅く、目的のデータが記録されたテープをドライブにセットするまでの待ち時間が発生する。テープは先頭から順に読み書きする特性上、任意の位置への即時アクセスには向かず、主に大量のデータをまとめて順番に扱うバッチ処理や保管用途で利用される。高速アクセスが必要なデータはディスクに、アクセス頻度の低いデータはテープに自動で移動する階層型ストレージ管理(HSM:Hierarchical Storage Management)の一部として運用される場合も多い。

近年ではセキュリティや災害対策などデータ保護の側面から再評価する動きもある。テープはドライブから物理的に切り離された状態で保管されるため、ネットワーク経由のランサムウェアによるデータ暗号化や改ざんの影響を受けにくい。災害対策として別拠点にテープを保管する運用とも親和性が高く、大規模データの保全手段として利用されている。

(2026.5.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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