RAID 3 【Redundant Arrays of Inexpensive Disks 3】

概要

RAID 3(Redundant Arrays of Inexpensive Disks 3)とは、複数のストレージ装置(ハードディスクなど)をまとめて一台の装置として管理するRAID技術の方式の一つで、1台を誤り訂正符号の記録に割り当て、残りの装置にビット単位やバイト単位でデータを分散記録する方式。

RAIDRedundant Arrays of Inexpensive Disks)は複数のストレージ装置を一体的に運用し、広大な単一の記憶領域を作り出したり耐障害性を高める技術で、「RAID 0」から「RAID 6」までの7種類が定義されている。

RAID 3はそのうちの一つで、RAID 3では最低3台の記憶装置を用意し、データを均等に分散して並列に記録する。その際、「パリティ」と呼ばれる誤り訂正符号を算出して特定の1台に記録していく。いずれか1台が故障しても残りの装置から元のデータを復元することができる。同時に2台が故障するとデータは失われる。

データ自体の記録は並列に行われるため高速化されるが、パリティの記録は特定の1台に集中するため台数が増えるとここがボトルネックになることがある。複雑な誤り訂正符号を利用する方式に比べると、パリティは単純で高速に算出・復元できるが誤り訂正能力は低い。

データの分散記録をビットやバイトなど細かい単位ではなく、ある程度長いブロック単位としたものは「RAID 4」、データとパリティをブロック単位で分散記録するものは「RAID 5」と呼ばれる。RAID 5に比べRAID 3やRAID 4はあまり普及していない。

(2023.3.19更新)

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