Nutanix
概要
Nutanixとは、企業などが利用する業務用コンピュータシステムに関連するソフトウェアやクラウドサービスなどを提供する米国企業。「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」(HCI)と呼ばれる製品カテゴリーで世界的な大手の一角を占める。HCIは企業向けの情報システム製品の一つで、一台のサーバコンピュータに仮想化基盤として必要な機能をまとめ、これを必要な台数繋いで全体として一つのサーバインフラとして稼動させるシステムである。「小さく産んで大きく育てる」形のシステムを構築することができる。
2009年に設立され、当初はHCI基盤を管理するソフトウェア「Nutanix HCI」と、HCIを構成するサーバ製品の両方を開発・販売していた。2014年頃からは米デル(Dell)社や富士通など他社のサーバ製品に対応し、ソフトウェア製品やクラウドサービスを中心に事業展開するようになった。
Nutanix HCIの管理下にあるサーバ機は仮想化技術で仮想マシン(VM)単位で運用され、システムの規模や構成の変更に柔軟に対応できる。自社製の仮想化ソフトである「AHV」のほか、米ブロードコム社VMware部門の「VMware ESXi」や米マイクロソフト(Microsoft)社の「Hyper-V」など著名な仮想化ソフトに対応している。
NutanixのHCI基盤を導入することで、クラウドサービスを運用するような高度に自動化、省力化されたデータセンターを様々な規模で構築・運用することができる。他社クラウド上にシステムを構築するのではなく自社内にシステムを設置して運用するオンプレミス構成を実現したい場合に有力な選択肢となっている。
(2024.7.14更新)