バックアップサイト 【backup site】

概要

バックアップサイト(backup site)とは、災害などで主要なITシステム拠点での業務の続行が不可能になった際に、緊急の代替拠点として使用する施設や設備のこと。または、Webサイトが停止した場合に備えて用意された、予備のWebサイト。

情報システムのバックアップサイト

企業などの情報システムで、普段使用している施設(データセンターなど)が何らかの理由で利用できなくなった場合に、代替として利用する施設をバックアップサイトという。「DRサイト」(ディザスタリカバリサイト)とほぼ同義である。

業務システムを設置・運用する拠点施設で、サーバコンピュータやソフトウェア、通信回線など、システム稼働に必要な一通りの資源が揃っている。広域的な自然災害などの際に通常使用しているメインサイトと同時に被災しないよう、ある程度地理的に離れた場所に用意するのが原則である。

メインサイトの機能を完全に代替でき、システムのすべての機能やサービスを提供できるサイトを構成する場合もあるが、高コストとなる。一般的には基幹業務の継続のために最低限必要な機能を維持することを目標に設備などを絞り込むことが多い。

Webサイトのバックアップサイト

Webサイトについてバックアップサイトという場合は、普段提供しているサイトがシステム障害やメンテナンスなどで一時的に停止した場合に代替となるサイトのことを指す。「ミラーサイト」(mirror site)とほぼ同義。

本サイトとは別の機材あるいは施設で運用し、掲載内容や提供するサービスは本サイトと同等になるよう随時複製が行われる。意図せずサービスが停止すると顧客に損害が生じることがある金融機関のネットサービスなどでよく提供される。

(2022.12.22更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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