FTA 【Fault Tree Analysis】 フォルトツリー解析 / 故障の木解析
概要
FTA(Fault Tree Analysis)とは、故障や事故、失敗などの要因を分析する手法の一つで、ある事象の要因となる事象を列挙し、さらに各要因について要因を列挙し…という手順を何段階も繰り返し、全体を樹形図(ツリー)の形に図示して整理する手法。問題の大本である望ましくない事象(トップ事象)を最上位に置く。その要因として考えられる事象を下段に並べ、トップ事象と線で結ぶ。各事象についてその要因と考えられる事象が存在する場合は、更に下段に列挙して上位の事象と結ぶ。
事象に複数の要因がある場合に、それぞれが単体でも原因となりうる場合は、「または」を意味する論理回路の論理和の論理記号(ORゲート)で線を束ねて上位事象と結ぶ。すべての要因が揃わなければ起きない場合は「かつ」を意味する論理積の記号(ANDゲート)、「いずれか一つのみ」の場合は排他的論理和(XORゲート)、「ただし」と発生条件を付け加える場合は抑制(CONゲート)で線を束ねる。
この過程を繰り返していくことで、トップ事象が発生に至るまでの要因とそれらの関係性を、下に行くほど枝分かれしていく樹形図の形で一覧できるようになる。各事象について発生確率を評価して書き加え、中間事象の対策優先度やトップ事象の発生確率の評価などを行う場合もある。
(2021.9.21更新)