ハウジングサービス 【housing service】 コロケーションサービス / colocation service
概要
ハウジングサービス(housing service)とは、大規模コンピュータシステム運用のための大容量電源や通信回線、什器などの設備が整った施設で、通信機器やコンピュータなどの設置場所を顧客に貸与するサービス。顧客は自ら利用する機器を持ち込んでネットワークに接続し、システムを運用する。コンピュータの設置・運用に特化した「データセンター」と呼ばれる施設で提供され、高速なインターネット回線、大容量の配電設備やバックアップ電源、耐震・免震設備、空調・冷却設備、入退室管理システムなどのセキュリティ設備を利用できる。
付加サービスとして、機器やソフトウェアの稼働状態の監視や異常時の通知、バックアップなど定型的な管理作業の代行などが提供される場合もある。ネットワーク機器などの貸し出し、機器の購入や導入の代行などを受け付けている事業者もある。
顧客は自らのシステムの運用に必要な分の区画のみ借り受けて使用することで、こうした施設そのものや、運用に必要な人員などを自前で固定的に保有することなく、安価に充実した運用環境を手に入れることができる。
顧客は施設内の機器の設置場所を決まった月額料金で借り受け、自らの所有する機器を持ち込んで運用する。機器の日常的な操作や管理は通信回線を介した遠隔操作により施設外から行うことが多いが、機器のメンテナンスや障害対応などのために入室して操作することもできる。
貸し出しはサーバラック(平たい機器を縦に並べる棚型の什器)の段数を単位とすることが多く、ラックマウント型の機器を設置できる。床面の一定面積の区画を単位とする場合もあり、様々な形状の筐体を設置することができる。「コロケーションサービス」を後者の方式の名称とする場合もある。
一方、顧客が機器を持ち込むのではなく、施設内にあらかじめ事業者側が設置した通信機器やサーバコンピュータなどを顧客に貸し出すサービスは「ホスティングサービス」(hosting service)「レンタルサーバ」(rental server)などと呼ばれる。
(2024.3.8更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 日本弁理士会 月刊パテントVol.60 No.9「まねき TV(ソニー・ロケーションフリーテレビ)事件その後」(PDFファイル)にて引用 (2007年9月)