読み方 : かんさモジュールほう
監査モジュール法【embedded audit module approach】
監査モジュール法とは?

通常の監査では、一定期間が経過した後に取引記録やログを事後的に確認するが、監査モジュール法では対象システムの処理フローの中に監査モジュールを埋め込み、データが処理される瞬間に条件チェックや記録採取を自動で行う。事後検査では発見しにくい異常や不正を早期に捉えることができる。
監査モジュールが検出の対象とする条件はあらかじめ設定しておく。例えば、「一定金額を超える取引」「通常とは異なる時間帯の処理」「特定の利用者による操作」といった条件に合致したデータを自動的に抽出し、別途設けた監査ファイルに記録する仕組みにしておく。監査担当者はこのファイルを定期的に参照し、不審な処理がないかを確認する。
この手法は、会計システムや金融システムのように大量の取引処理(トランザクション)を日常的に実行する環境で採用されることがある。膨大な件数の取引を人手で全件確認することは現実的でないため、条件に合致するものだけを自動で抽出できる仕組みが有効に機能する。
一方、監査モジュール法を実施するにはシステム開発または改修の段階からモジュールを組み込む設計が必要であり、既存システムへの後付けはコストや技術的な制約を伴うことがある。また、モジュール自体が適切に設計・管理されていなければ、検出精度や信頼性に影響が出るため、モジュールの保守や検証も継続的に求められる。