ソフトウェア保守 【software maintenance】 ソフトウェアメンテナンス
概要
ソフトウェア保守(software maintenance)とは、開発が終わり実用に供されているソフトウェアを保守すること。主に稼働後に発見された不具合の修正や、利用環境の変化に対応するための改修などのために行われる。完成したソフトウェアには開発時に発見・除去しきれなかった欠陥が残っていることがあり、利用者からの指摘などに基づいて速やかに修正して入れ替える仕組みを整えることは重要である。連携先システムの仕様変更など外部環境の変化に適応するための改修、性能や使い勝手の向上といった改良も必要に応じて行われる。
ソフトウェアの「一生」をモデル化したSLCP(ソフトウェアライフサイクルプロセス)の標準にもソフトウェア保守に関する規定がある。JIS X 0161ではソフトウェア保守プロセスを、
- 環境変化に対応する「適応保守」(adaptive maintenance)
- 発見されたバグを修正する「是正保守」(corrective maintenance)
- 是正保守に時間がかかる場合の応急手当として行われる「緊急保守」(emergency maintenance)
- 性能や機能、保守性、使いやすさなどを改良する「完全化保守」(perfective maintenance)
- 潜在的な不具合が顕在化する前に修正する「予防保守」(preventive maintenance)
の5つに分類している。
(2023.9.9更新)