HAProxy

概要

HAProxyとは、主に大規模なWebサイトで用いられる、ロードバランサとしても使用できる多機能なHTTPリバースプロキシサーバ。オープンソースソフトウェアとして公開されている。

Webサーバの代理として応答を受け付けるリバースプロキシと呼ばれるソフトウェアの一つで、外部からの接続要求を受け付け、TCPあるいはHTTPの制御情報に基づいて決められた処理を行うことができる。

主な用途は負荷分散ロードバランス)で、複数のWebサーバへの接続窓口として外部からのリクエストを負荷が均等になるように振り分けることができる。サーバ死活監視してダウンしたものは自動的に切り離すヘルスチェック機能も利用できる。

Webサーバの機能の肩代わりとして、管理者の指定したルールに基づくURLやヘッダの書き換え(URLリライト)、SSL/TLSの暗号化処理(SSLオフロード)、HTTP圧縮(gzip圧縮)による送信データの圧縮処理などを行うことができる。

アクセスを記録するロギング機能や、TCPモードによるHTTP以外での利用、同時接続数や転送量に上限を設けるトラフィック制御機能、IPアドレスやヘッダ情報などに基づいてアクセスの拒否を行うセキュリティ機能など豊富な機能が用意されている。

2001年に著名なLinux開発者の一人であるウィリー・タロー(Willy Tarreau)氏によって開発され、GPLに基づいてオープンソースとして公開された。2013年には同氏を中心に同名の企業(HAProxy Technologies, LLC)が設立され、企業向けの有償版(HAProxy Enterprise)の販売や技術サポートの提供を行っている。

(2021.12.16更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。