ping監視 【ping monitoring】
概要
ping監視(ping monitoring)とは、対象システムが停止していないか常に把握し続ける死活監視の手法の一つで、ネットワーク上で疎通確認を行う「ping」(ピンあるいはピング)を利用するもの。pingはIPネットワーク上で特定のホストが応答するか問い合わせるプログラムで、ネットワーク制御のための通信規約(プロトコル)であるICMP(Internet Control Message Protocol)の機能を利用する。IPで通信するシステムのほとんどはpingによる問い合わせに応答する。
ping監視はこれをシステム監視に応用したもので、一定時間ごとに監視対象のホストに向けてping監視を実行し、応答があることを確かめる。ホストが停止したり、監視側からの通信経路の途中に不通箇所が生じるとpingに応答しなくなるため、管理者への通報などを行なう。
pingによってパケットの損失割合や応答時間(RTT:Round-Trip Time)を知ることができ、稼働状況の目安とすることもできる。応答が途絶した場合、エラーメッセージによってホストが沈黙しているのか途中経路に問題があるのかある程度知ることができる。
ping監視は最も単純で汎用的な監視手法の一つであり、ホストの種類やネットワーク環境、監視システムを問わず広く利用できる利点がある。IPレベル(ネットワーク層)までの情報しか取得できないため、より詳しい状態を監視したい場合にはポート監視やSNMP監視と組み合わせて利用する。
(2022.3.29更新)