冗長構成 【redundant configuration】
概要
冗長構成(redundant configuration)とは、情報システムなどの構成の一種で、設備や装置を複数用意し、一部が故障しても運用を継続できるようにしたもの。システムなどが持つそのような性質を「冗長性」、そのような構成法を「冗長化」という。冗長構成としてよく用いられるのが同じ機能の機器や回線、システムなどを二系統用意する「二重化」で、片方が故障などで停止してももう一方で運用を継続し、その間に故障した系統の修理や交換などを行なって復旧させる方式である。
このうち、普段から両系統を併用して負荷分散を兼ね、片方が停止したら半分の能力で処理を続行する方式を「デュアルシステム」「アクティブ/アクティブ構成」などと呼び、普段は片方を使用してもう一方は待機させ、停止したら即座に切り替えて引き継ぐ方式を「デュプレックスシステム」「アクティブ/スタンバイ構成」などという。
冗長構成ではコストや設計上の制約などから必ずしもすべての要素を冗長化できるとは限らず、冗長化できなかった要素は停止すると系全体が停止する「単一障害点」(SPOF:Single Point Of Failure)となる。SPOFはシステムの「弱点」「急所」であり、最終的にどこにSPOFが残ったのかを把握しておく必要がある。
(2020.1.27更新)