ITポートフォリオ 【IT portfolio】 ITポートフォリオ管理 / IT投資ポートフォリオ
概要
ITポートフォリオ(IT portfolio)とは、企業などが情報システムなどIT関連の投資を行う際に、対象をその特性によっていくつかの種類に分類し、企業戦略などに沿って資金など投下する経営資源の配分を調整する手法。金融の分野で、投資対象をその特性によって分類し、投資額の配分を調整することでリスクとリターンのバランスを調整する「ポートフォリオ理論」をIT投資に応用したものである。
IT投資の対象をプロジェクト単位やアプリケーション単位、共通した特徴を持つ種類ごとなどで分類し、共通の評価項目で客観的な比較を行って投資額を配分することで、属人性や部門間の力関係などの影響を排して企業戦略に沿った最適なIT投資を実現しやすくなる。
投資対象の分類の仕方は様々な方式が提唱されているが、マサチューセッツ工科大学(MIT)の経営大学院スローン校情報システム研究センターが提唱する著名な「MITモデル」では、IT投資を「戦略」「情報」「トランザクション」「インフラ」の4つに分類する。
また、経済産業省が発表した「業績評価参照モデル(PRM)を用いたITポートフォリオモデルの活用ガイド」では、「戦略目標達成型」「業務効率化型」「インフラ構築型」の3つに分類し、それぞれについて戦略適合性や実現性などの項目に基づいて評価を行う。
(2023.9.6更新)