垂直統合 【vertical integration】 垂直統合モデル / 垂直統合型

概要

垂直統合(vertical integration)とは、前後や上下に並んだ異なる階層や役割の要素を統合すること。ITの分野では、ハードウェアとOS、アプリケーションなどシステム中の異なる要素を一社が手掛けて一体として提供することを指すことが多い。

垂直統合型システム

情報システムの構成で、コンピュータ本体や内部の装置、オペレーティングシステム(OS)、ミドルウェア、アプリケーションソフトなど、一つのシステムとして機能する様々な構成要素を一社が手掛け、全体としてパッケージ化した製品を垂直統合型システムという。

例えば、コンピュータメーカーがそのコンピュータ用のOSを開発して内部に組み込んで販売したり、OSメーカーがミドルウェアやアプリケーションソフトを開発して統合パッケージとして販売することなどを意味する。

事業や企業の垂直統合

経済や経営の分野では、ある分野の商品や取引の流れに沿って異なる領域に事業を拡大したり企業を合併・統合していくことを垂直統合という。

例えば、完成品メーカーが部品メーカーや原材料メーカーを買収したり、メーカーが直営店を設けて自社製品を販売したり、小売店が製品の製造や原材料の調達などの事業に進出することなどを意味する。

(2020.4.5更新)

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 平29春 問8
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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