ラップトップ 【laptop】
概要
ラップトップ(laptop)とは、コンピュータ本体にキーボードや液晶画面などを統合し、二つ折りに畳んで持ち運べる形状にした製品のこと。原義は膝(lap)の上(top)という意味で、持ち運んで膝の上に置いて利用できるという意味でこのように呼ばれる。現代の日本では一般的に「ノート型」「ノートパソコン」と称される製品群である。表示装置として大きくて重いCRTディスプレイに代えて液晶パネルが実用化されたことによって可能になった製品カテゴリーで、二枚の板状の筐体の一方に液晶ディスプレイ、一方にコンピュータ本体とキーボードを配し、端をヒンジ(蝶番)状の部品で繋いで開閉できるようにしたものを指す。
ラップトップとノートブック
ラップトップは1980年代前半にアメリカで誕生した。初期の製品は板状とまでは言えないカバンのような平たい箱型だった。移動中や屋外などでの利用は想定されず、デスクトップ型よりも持ち運びが容易という程度の携帯性であったが、それでも当時としては斬新で画期的な形態だった。
1980年代後半になると、より薄型で少し分厚い本のような形状の製品が登場し、「ノートブック型」(notebook computer)とも呼ばれるようになった。日本ではこの時期に認知や普及が進んだため、「ノートパソコン」という名称が定着したが、英語では “note” と “notebook” は別の意味であるため、一種の和製英語となっている。
日本では早い段階で「ノート型」という呼称が広まったため、ラップトップというと初期の箱型の大きな製品がイメージされるが、英語では薄型化・軽量化が進んだ後も製品カテゴリー名として引き続き “laptop” という表現が残っており、現代では日本でいうノートパソコンと同等のものを意味する。
なお、現在でも、初期のラップトップ型のように大型の筐体を持ち、持ち運ぶことはできるが移動中の使用は想定されない高性能な一体型パソコンが販売されているが、日本では「デスクノート」(デスクトップとノートの折衷という意味)あるいは「オールインワンパソコン」などの呼称が用いられることが多い。
(2024.1.23更新)