IEEE 1394【FireWire】i.LINKDV端子
概要
機器を動作させたままケーブルを抜き差し(ホットプラグ)することができ、通信ケーブルを介して電力を供給することもできる。コンピュータと周辺機器の間や、テレビやデジタルビデオレコーダー、デジタルビデオカメラなどの間を接続する通信規格として用いられた。
1990年代後半の登場当初から特許の権利処理の煩雑さやライセンス料の問題が指摘され、対応機器を投入するのは大手メーカーが中心だった。高速なデータ伝送を必要とする映像関連機器などを中心に一定の普及を見たものの、2010年代頃にはUSBの高速化の進展やThunderboltなど代替技術の登場で廃れていった。
主な仕様

技術的には、かつてコンピュータとストレージの接続などに用いられたSCSI(Small Computer System Interface)の仕様を踏襲している。SCSIで必須だったホスト機器(通常はコンピュータ本体のホストバスアダプタ)が不要となっており、機器の種類を問わず相対でケーブル接続するだけで利用できる。
ケーブル端子を差し込むポートを2口備えた機器が多くある。両方を別の機器に接続することで自動的に中継機器として働くようになり、3台以上を数珠つなぎに接続することができる。最大で63台まで繋ぐことができるが、ケーブル長は4.5mまでで、概ね同じ室内にある機器同士の接続に限られる。
2種類のコネクタ仕様が規定され、「D」の字型の6ピンコネクタは電力供給(バスパワー)に対応しているが、小型の4ピンコネクタはデータ伝送のみの対応となる。i.LINKやDV端子として用いられているのは主に4ピンコネクタの方である。
FireWire/i.LINK/DV端子
IEEE 1394はもともと米アップル(Apple)社の開発した「FireWire」という技術を標準化したものであり、規格制定後も正式なブランド名称として使われている。また、ソニーは標準化以前から「i.LINK」という同社独自の呼称を用いており、家電業界などで普及している。
また、日本の家電メーカーなどはデジタルビデオカメラなどのIEEE 1394端子を「DV端子」と呼んでいたが、徐々に「i.LINK」の呼称に置き換わっていった。DV端子はDV形式の動画データの送受信しかできないため、厳密にはIEEE 1394規格全体に対応しているわけではない。
「IEEE 1394」の関連用語
「IEEE 1394」の関連リンク (外部サイト)
- 1394 WG - High Performance Serial Bus Working Group - 公式サイト
- 1394 Trade Association - IEEE 1394普及促進を図る業界団体
他の用語辞典による「IEEE 1394」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「IEEE 1394」
- imidas 時事用語事典「IEEE1394」
- 日経 xTECH Tech-On!用語「i.LINK」
- Insider's Computer Dictionary「IEEE 1394」
- NTT西日本 ICT用語集「FireWire」
- BUFFALO 知ってなっとく接続規格「IEEE1394b」
- ITパスポート用語辞典「IEEE1394」
- TechEyesOnline 計測関連用語集「FireWire」
- くみこみックス「IEEE 1394」
- VTVジャパン テレビ会議用語集「IEEE 1394」
