D-Sub 【D-Subminiature】
概要
D-Sub(D-Subminiature)とは、電気通信に用いるケーブルのコネクタ形状の規格。2~3列に並んだピンが平たい台形状の金属シールドで囲まれたコネクタ形状となっており、シールドの形をアルファベットの「D」になぞらえてこのように呼ばれる。ピン数とシールド形状の違いにより20種類近いバリエーションがあるが、よく知られるものには9ピン(DE-9)、15ピン(ピンが2列のDA-15と3列のDE-15)、25ピン(DB-25)、37ピン(DC-37)などがある。様々な通信規格で用いられたため、コネクタ形状が同じでも通信仕様が異なり接続できない場合がある。
コンピュータ用途として特に有名だったのはパソコン本体と周辺機器との接続用で、D-Sub9ピンがシリアルポート(RS-232Cなど)やゲームポートに、D-Sub15ピン(3列のDE-15)がアナログディスプレイ接続(VGA端子)に、D-Sub25ピンがパラレルポートにそれぞれ使われていた。これらはいずれも異なるコネクタ形状の新しい接続規格で置き換えられたため、現在ではあまり見かけることはない。
D-Subは米ITT Cannon社が1952年に開発し、ドイツ工業規格(DIN 41652)や米軍のMIL規格(MIL-DTL-24308)に採用されて広く普及した。国際電気標準会議(IEC)によりIEC 60807の一部として国際標準となっている。
(2018.12.6更新)