セントロニクス仕様 【Centronics interface】

概要

セントロニクス仕様(Centronics interface)とは、コンピュータ本体と周辺機器などを接続するためのパラレル通信方式およびパラレルポート(プリンタポート)の規格の一つ。また、同規格の一部である36ピンのコネクタ形状を指すこともある。

セントロニクス仕様は複数の信号線を用いて並列に信号を伝送するパラレルインターフェースの仕様を定めたもので、1970年に米セントロニクス(Centronics Data Computer)社によって開発された。1980年代を中心にパソコンプリンタなどの機器を結ぶ方式として広く普及した。

8本の信号線を並列に利用して、一回の伝送動作で8ビットずつデータを伝送することができる。初期にはコンピュータから機器側へ片方向にしかデータを伝送できなかったが、後に双方向の通信に対応した拡張仕様なども現れた。

1984年に標準化団体のIEEEがセントロニクス仕様を元に「IEEE 1284」という標準規格を策定した。元になったセントロニクス仕様は「SPP」(Standard Parallel Port)あるいは「コンパチブルモード」(compatible mode)としてそのまま取り込まれたほか、米ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)社(当時)による「Bitronics」仕様や、高速な伝送モードである「ECP」「EPP」など様々な拡張仕様が盛り込まれた。

(2023.9.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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