ルートブリッジ 【root bridge】
概要
ルートブリッジ(root bridge)とは、ネットワーク上の循環経路の伝送抑止を行うSTP(Spanning Tree Protocol)で、スイッチ間で形成する木構造の根(root)となるスイッチ。スイッチ間の互選で選出される。STPではまず隣接スイッチ間でBPDU(Bridge Protocol Data Unit)という制御データを交換し、互いのブリッジIDを伝達し合う。8バイトのブリッジIDの前半2バイトは管理者が設定したブリッジプライオリティ(優先度)、後半6バイトはそのスイッチのMACアドレスとなっている。
ブリッジプライオリティに差がある場合、この値が最も小さい(例えば0)ものがルートブリッジに選出される。最小のプライオリティ値を複数のスイッチが持つ場合は、MACアドレスが最も小さいものが選出される。以降、ネットワーク上のスイッチをルートブリッジを根(起点)として段階的に枝分かれしていく木構造(ツリー)として管理する。
ルートブリッジが決定されたら、まず各スイッチの中で経路的にルートブリッジに最も近いポートを「ルートポート」(RP:Root Port)に選出し、続いて各リンク(スイッチ間の接続)のうち経路的に最もルートブリッジに近い側を「指定ポート」(DP:Designated Port)に選出する。ルートブリッジのポートはすべて指定ポートとする。このいずれにも該当しなかった「非指定ポート」(NDP:Non-Designated Port)は、ループ防止のためフレーム交換を停止する(STP用の制御データは交換し続ける)。
(2021.10.14更新)