ルートポート 【root port】

概要

ルートポート(root port)とは、ネットワーク上の循環経路の伝送抑止を行うSTP(Spanning Tree Protocol)で用いられる概念で、各スイッチポートの中で、ネットワークの便宜上の頂点に選出されたルートブリッジに最も近いポートのこと。

STPLAN上の循環経路を自動検出して無限ループが生じないよう動的に遮断する制御手順の一つである。一定の手順に基づいて一台のスイッチを「ルートブリッジ」(root switch)に選定し、これを頂点とする木構造として経路を管理する。

ルートポートはルート以外の各スイッチポートの中で経路的に最もルートブリッジに近いもので、一台につき一つが選出される。各ポートの中で伝送速度を加味したパスコストが最も低いものが選ばれ、複数のポートのコストが等しい場合は送信元ブリッジIDが最も小さいもの、それでも決まらない場合は送信元ポートIDが最も小さいものを選ぶ。

ルートポートが決まったら、各リンクスイッチ間の接続)のうち経路的に最もルートブリッジに近い側を「指定ポート」(DP:Designated Port)に選出する。ルートブリッジポートはすべて指定ポートとする。このいずれにも該当しなかった「非指定ポート」(NDP:Non-Designated Port)は、ループ防止のため制御用以外のフレーム交換を停止する。

(2024.9.10更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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