UPS【Uninterruptible Power Supply】無停電電源装置
概要

一般的には、通常の商用電源(家庭用の100V交流電源など)に接続して給電を受け、同じ規格の電力を外部に供給する装置を意味する。コンピュータなどの電気機械をUPSを介して電源に接続することにより、停電が起きても暫くの間稼働を続けることができる。
落雷などによる電源の瞬断や一時的な電圧低下などが機器の動作に影響することも回避できるが、UPS自体はこうした電源異常に対する耐性や防護機能があるわけではないため、対策が必要な場合はサージ防護機器などを別途導入する必要がある。
ビルの電気設備に組み込まれ、建物内の電源全体を保全する大型の製品はデータセンター施設などで用いられる。より一般的なのはコンピュータなどの機器と電源(コンセント)の間に設置する小型の製品で、IT分野だけでなく医療や防災、放送などで重要な電気製品を稼働させるために導入される。
コンピュータ向けの製品の中には通信ケーブルで接続して通知や制御を行う機能を持ったものもある。停電すると自動的に稼働中のオペレーティングシステム(OS)にシャットダウン操作を行い、突然の電源断によるデータの喪失やストレージ装置の破損などを防止する。
CVCFとの違い
常に一定の電圧および周波数で電力を供給する交流電源(装置)、および、電源装置などが持つそのような出力電流の安定化機能を「CVCF」(Constant-Voltage Constant-Frequency:定電圧定周波数装置/交流安定化電源)という。
外部の電源から入力された電気を元に独自に一定の電圧・周波数の交流電流を起こし、これを出力側に送出する。不安定な外部電源による電圧や周波数のノイズ、瞬間的な変動などの影響を取り除き、常に一定の品質の交流電流を提供する。出力する電流は入力側と異なる電圧・周波数でも構わないため、電圧や周波数の変換機能を内蔵しているものもある。
UPSとCVCFは役割が似ており、実際、UPSの中にはCVCFとしての機能が組み込まれたものが多く、逆にCVCF装置も蓄電池を内蔵しており電源の瞬断などに対応できるものが多い。両者が混同されることも多いが、UPSは電源の瞬断や停電時に電力供給が途絶えないようにすることが目的であるのに対し、CVCFは電圧と周波数の安定化が目的という違いがある。
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