GPON 【Gigabit Passive Optical Network】 Gigabit PON
概要
GPON(Gigabit Passive Optical Network)とは、光ファイバーによる公衆回線網において、一本の回線を複数の加入者で共用するPON上で様々な通信方式のデータを送受信する技術。家庭向けの高速なデータ通信サービス(FTTH)などで用いられる。PON(Passive Optical Network)方式は受動素子により光信号を分岐・合流させ、一本の光ファイバー回線を複数の加入者で共有する手法で、イーサネット(Ethernet)やATM、音声通話など様々な通信方式のデータを伝送することができる。2006年にITU-TがG.984シリーズとして標準化し、主に北米の通信事業者を中心に利用されている。
GPON自体は「GTCフレーム」(GPON Transmission Convergence frame)と呼ばれる固定長の独自形式の伝送単位を用い、イーサネットなどのフレームはGEM(GPON Encapsulation Method)と呼ばれる方式でカプセル化されてこのフレームに収納される。
同じくギガビット通信が可能なPONで、Ethernetフレームをそのまま利用する方式は「GE-PON」(Gigabit Ethernet PON)と呼ばれ、NTT東西のフレッツ光などで採用されている。下り(通信局→加入者宅)の最高速度がGE-PONでは約1Gbpsなのに対してGPONは約2Gbpsであるため、ソニーのFTTHサービスであるNURO光がGPONを採用し、下り最高2Gbpsを優位性としてアピールしていた。
(2020.3.19更新)