ティア 【tier】
概要
ティア(tier)とは、段、段階、層などの意味を持つ英単語。ITの分野では何らかの階層的な構造を構成するそれぞれの階層のことをティアということが多い。システムのティア
情報システムの分野では、システムの構成要素の機能や役割が階層型に積み上がった構造をしている際に、それぞれの階層のことをティアという。例えば、3つの構成要素を積み重ねて構築されたシステムを「3ティアシステム」(3階層システム)という。
「レイヤ」(layer)も層、段と訳され、階層構造の層のことを意味する点は同じだが、一般的に、“layer”が各要素の論理的な役割・機能の階層構造(例えば、ユーザーインターフェース-ビジネスロジック-データストア)を意味するのに対し、“tier”は物理的な構成の階層構造(例えば、クライアント-アプリケーションサーバ-データベースサーバ)のことを意味する。このため、“layer”を「論理階層」、“tier”を「物理階層」と訳し分ける場合もある。
ネットワークのティア
通信ネットワークの分野では、中心から末端へ枝分かれしていくように多数のネットワークが接続されている場合に、中心側を上位とする階層構造で表し、各階層をティアという。
最上位層で相互に接続されたネットワーク群を「ティア1ネットワーク」、いずれかのティア1に接続されたものを「ティア2ネットワーク」、ティア2に繋がるものをティア3…のように呼ぶ。
通常はインターネットにおける通信事業者やインターネットサービスプロバイダ(ISP)などのネットワーク階層について用いられるもので、世界的なティア1は十社程度の大手事業者のネットワークで構成される。
(2019.9.5更新)