ヘアピンNAT 【hairpinning】 NATループバック / NAT loopback

概要

ヘアピンNAT(hairpinning)とは、ブロードバンドルータなどが備える機能の一つで、静的NATなどで外部から接続可能に設定してある内部の機器に対して、内部の他の機器からもグローバルIPアドレスアクセスできるようにするもの。

家庭のインターネット接続のように内部ネットワークプライベートIPアドレス運用する場合、外部から内部の機器に接続要求をなう使い方は通常できないが、家庭向けのルータ製品などの中には、ルータグローバルIPアドレスへの接続を内部の特定のIPアドレスへ取り次ぐ機能(ポート開放DNAT簡易DMZ静的NATポートフォワーディングなど)を備えるものがある。

これを用いると、ルータの持つグローバルIPアドレスを窓口として内部にサーバなどを設けることができるが、内部の他の機器からそのサーバグローバルアドレスを用いてアクセスすることはできず、hostsファイルを編集してホスト名プライベートIPアドレスに強制変換するなどの工夫が必要だった。

ヘアピンNATに対応したルータはこの難点を解消し、外部から接続可能に設定されたアドレスポートが存在する場合は、内部の機器からのグローバルアドレスによる接続も自機内で折り返してプライベートアドレスへ取り次ぎ、外部から接続するのと同じように通信できるように取り計らう。

(2022.3.18更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる