CSMA/CA 【Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance】 搬送波感知多重アクセス/衝突回避

概要

CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)とは、一つの通信回線を複数の機器が共用する際に、中央で監視・制御する機器がなくても回線の使用権を調整できる通信方式の一つ。無線LAN(Wi-Fi)で標準的に用いられている方式。

CSMA/CAでは各端末が共用の無線チャンネル(周波数帯)を継続的に監視し、一定時間以上継続して空いていることが確認できたら信号の送信を開始する。待ち時間は最小限の時間に各端末がランダムな時間(バックオフ)を足し合わせて決められるため、直前の通信が終わって一定時間経過後に一斉に送信が行われることを防いでいる。

実際にデータが正しく送信されたかは受信側からのACKAcknowledge)信号が到着するかどうかで判定し、ACK信号がなければ通信障害があったとみなしてデータの再送信を行う。

有線LANEthernet)では複数の端末が同時に送信を開始することで生じる信号の衝突を検知するCSMA/CD(CSMA with Collision Detection)を用いるが、無線では信号の衝突を検知できないためこのようなメカニズムが用いられる。

(2018.8.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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