GE-PON 【Gigabit Ethernet-Passive Optical Network】 IEEE 802.3ah / EFM / Ethernet in the First Mile
概要
GE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)とは、光ファイバーによる公衆回線網において、一本の回線を複数の加入者で共用するPON上でギガビットイーサネット(GbE:Gigabit Ethernet)の信号をそのまま流す技術。最高1GbpsのFTTHサービスを提供することができる。PON(Passive Optical Network)方式は受動素子により光信号を分岐・合流させ、一本の光ファイバー回線を複数の加入者で共有する手法で、送受信される光信号でGbEのフレームを直にやり取りする方式がGE-PONである。
光ファイバーによる広域回線網を用いて一般家庭などに双方向1Gbpsのデータ通信サービスを提供することができ、日本ではNTT地域会社のサービスなどで採用されている。ただし、通信局側では一本だった回線が32分岐や64分岐に枝分かれして各加入者宅に引き込まれるため、全加入者が常に最大速度で通信できるわけではない(ベストエフォート型)。
GE-PONは2004年にIEEEによってIEEE 802.3ah(EFM:Ethernet in the First Mile)の一部である1000BASE-PXシリーズとして標準化された。最大伝送距離(10km/20km)と通信の上り(加入者宅のONU→通信事業者のOLT方向)/下り(OLT→ONU方向)の組み合わせによって、下り10kmのPX10-D、上り10kmのPX10-U、下り20kmのPX20-D、上り20kmのPX20-Uの4種類が規定されている。
IEEE 802.3ahはPXシリーズ以外にも1000BASE-LX10やBX10、100Mbps(Fast Ethernet)の100BASE-LX10なども規定されているが、通常はGE-PON、IEEE 802.3ah、1000BASE-PXがほとんど同義のように用いられることが多い。
(2018.11.23更新)