ONU 【Optical Network Unit】 光回線終端装置
概要
ONU(Optical Network Unit)とは、光ファイバーを用いた加入者回線網(公衆回線網)において、加入者宅に設置される光回線の終端装置。光ファイバー回線と宅内ネットワークの橋渡しを行う。光信号と電気信号の相互変換などを行なう装置で、箱型の筐体に光ファイバーケーブルが引き込まれ、コンピュータや宅内ネットワーク(LAN)に接続するための通信機能(LANポートや無線LAN機能など)を備えている。
単体のONUは信号の変換のみを行うため、インターネットへの接続や内部ネットワークとのデータ伝送の中継などを行うにはルータ(家庭では通常はブロードバンドルータ)が別途必要となる。また、宅内の複数台の機器を同時に接続したい場合はスイッチングハブ(有線LANの場合)や無線LANアクセスポイントなどの機器も必要となる。
近年ではブロードルータやスイッチングハブ、Wi-Fiアクセスポイントなどの機能を内蔵した機種(事業者によっては「ホームゲートウェイ」などと呼んでいる)も一般的になっており、その場合は別途これらの機器を追加しなくても一台でインターネット接続から構内ネットワークの構築まで賄うことができる。
国内の個人宅でFTTHサービスを利用する場合はNTT東日本・NTT西日本のフレッツ光をアクセス回線に用いることが多いが、両社とも、ONU単体の場合は通信料金のみでレンタル(ルータは契約者が自分で用意する)でき、ホームゲートウェイ型の機器は月額数百円でレンタルすることができる。
ちなみに、通信事業者の施設側では光終端装置として「OLT」(Optical Line Terminal)などの機器が使われる。一般的なFTTHサービスでは、OLTは複数の加入者へ伝送する光信号を一つに合成して送信し、各加入者宅のONUは受信した光信号から自分宛てのものだけを分離して電気信号に変換するという処理を行っている。
(2023.1.26更新)