KVM over IP 【Keyboard/Video/Mouse over IP】 IP-KVM
概要
KVM over IP(Keyboard/Video/Mouse over IP)とは、コンピュータの入出力装置として、インターネットなどのIPネットワークを通じて接続された遠隔のコンピュータの装置をそのまま利用できるようにする機器。操作対象のコンピュータのキーボード(Keyboard)、ディスプレイ(Video)、マウス(Mouse)の各入出力端子と中継装置を接続し、中継装置をネットワークに接続する。操作対象のコンピュータはネットワーク接続されている必要はない。
利用者は手元の端末を操作し、インターネットやVPNなどのIPネットワークを通じて遠隔から中継装置に接続すると、操作対象のコンピュータのディスプレイ出力をそのまま表示することができ、キーボード操作やマウス操作を直に行うことができる。
入出力の転送処理をソフトウェアで実装したリモートデスクトップなどとは異なり、対象機器のハードウェアの入出力信号を直に遠隔側のコンピュータに転送しているため、起動時のBIOS画面の操作など、ソフトウェア的には遠隔操作できない操作も可能となる。
機種によっては、複数のコンピュータを接続して切り替えて使用できるKVMスイッチ型の製品や、複数の利用者のアクセスを受け付けることができる製品もある。データセンターに設置されたサーバをオフィスから遠隔操作・管理したり、利用者側ネットワークに接続できない機器(インターネット接続不可のシステムなど)を遠隔から操作する場合などに用いられる。
(2023.7.6更新)