PCIスロット 【PCI slot】
概要
PCIスロット(PCI slot)とは、コンピュータの主基板(マザーボード)などに設けられた、PCI接続の拡張カードの差込口。PCIカードは一辺の全体に小さな金属端子が並んだエッジコネクタとなっており、これを深く差し込むことで固定することができる。当初策定された32ビット幅のスロットは62本の端子のカード表面と裏面がそれぞれ別の端子となっている124ピンのコネクタで、5V給電のカードは中央より右側(ピン番号が大きい側)の一部が切り欠きに、後に追加された3.3V給電のカードは左側(ピン番号が小さい側)が切り欠きになっている。両対応の製品は両方に切り欠きがある。
64ビットPCIの端子は32ビットのコネクタの先に切り欠き部分を挟んで32本(表裏合わせて64ピン)の端子が追加された形状で、32ビットカードを差し込んで使用することができる。
PCIスロットは1990年代後半にパソコン向け拡張スロットとしてそれまで事実上の標準だったISAスロットに代わって広く普及した。当初はISAとPCIが数基ずつ共存する製品が多かったが次第にPCIへの移行が進み、デスクトップ型やタワー型ではPCIスロットが2~6基、ビデオカード専用のAGPスロット1基を備えたものが主流となった。2000年代中頃からは次第に後継のPCI Expressスロットに置き換えられ姿を消していった。
(2018.4.2更新)