アイソクロナス転送 【isochronous transfer】

概要

アイソクロナス転送(isochronous transfer)とは、データ伝送の手法の一つで、伝送路の状態に関わらず帯域を一定時間ごとに予約し、単位時間あたりの最低データ伝送量を保証する方式。“isochronous” とは「等時性の」「等しい時間間隔で起きる」といった意味の英単語。

通信回線を単純な伝送制御方式で利用すると、どのデータも等しく先着順に順番に伝送されるため、音声通話や動画配信などリアルタイム性が求められるデータも、ファイル転送など他用途のデータに混ざって順番待ちしなければならず、回線が混雑すると遅延や途切れが発生しがちになる。

アイソクロナス転送では一定の短い周期で伝送帯域を予約し、予約された時間の間はそれまでの伝送を一旦中断して、リアルタイムに必要なデータを優先的に送信する。これにより、回線が混雑しても伝送が完全に途絶えることはなく、常に一定のデータ量が継続的に伝送される状態にすることができる。

通常の伝送モードに加えてオプションとして提供されることが多い。伝送規格としてアイソクロナス転送に対応している技術として、USBIEEE 1394FireWire/i.LINK)、Fibre ChannelBluetoothなどがある。

(2021.4.27更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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