拡張カード 【extension card】 拡張ボード / extension board
概要
拡張カード(extension card)とは、コンピュータの機能を追加・増強するための電子部品を実装したカード型の電子基板。一方に接続端子(コネクタ)が並んでおり、一般的なパソコンの場合、主基板(マザーボード)の所定の差込口(拡張スロット)に差し込んで接続する。カード表面には特定の機能を持ったICチップや関連する半導体素子、配線などが実装されており、それぞれ固有の機能をコンピュータに追加することができる。カードの側面の一方が筐体背面から露出する構造になっており、外部と接続するためのケーブルの端子などが配置されることがある。
カードを接続して使用するにはコンピュータ側のスロットと端子形状や接続仕様(PCI、AGP、PCI Expressなど)が合致している必要があり、また、対応OSやデバイスドライバなど動作に必要なソフトウェアを揃える必要がある。
よく知られるカードの種類として、ビデオカード(グラフィック表示)、3Dアクセラレータ(3次元コンピュータグラフィックス演算)、サウンドカード(音声の再生・録音)、ビデオキャプチャカード(テレビ映像受信・録画)、ネットワークカード(LAN接続)などがある。また、SATAカードやUSBカードのように、そのコンピュータに存在しない接続端子を増設するために用いられるI/Oカードもある。
かつては利用者がコンピュータに必要とする機能を選んで個別にカードを揃えるスタイルが一般的だったが、現在では主基板側のCPUやチップセットなどに主な機能が一通り内蔵されていることがほとんどとなり、特殊な機能や特別に高度な演算性能が必要な場合などに限ってカードが追加されることが多い。
(2018.3.8更新)