mini PCI Express 【PCI Express Mini Card】 mini PCIe

概要

mini PCI Express(PCI Express Mini Card)とは、コンピュータ拡張カードなどを接続するための通信規格であるPCI Expressの仕様のうち、携帯機器などで利用するための小さなサイズのカードおよび接続端子の仕様。

ノートパソコンや省スペースデスクトップパソコンなどのマザーボード拡張カードを追加するのに用いられる規格で、通常の端子とは異なる形状・ピン数の専用の端子で接続する。拡張カードは約3cm×約5cmの「ミニカード」や、そのさらに半分の大きさの「ハーフミニカード」を用いる。

通常のPCI Express端子を持つカードには、標準サイズの「ロングカード」(フルサイズあるいはフルハイトとも)、長さ(奥行き)が半分の「ショートカード」(ハーフサイズとも)、高さも縮小された「ロープロファイル」(ハーフハイトとも)の3種類がある。これらは端子形状が共通でカードサイズのみが異なっており、ミニ規格とは異なる。

mini PCI Expressの端子形状はSSDなど小型のストレージ外部記憶装置)を接続するための「mSATA」規格と共通だが、信号形式などの互換性はないため、カードを接続する際はスロットがどちらの規格なのか確認する必要がある。なお、信号形式はPCI Expressと共にUSB 2.0にも対応している。

携帯機器の内部に拡張カードを後から追加する使用方法自体があまり一般的ではないこともあり、無線LANカードなどでわずかに採用例があるだけであまり普及していない。派生規格のM.2端子は内蔵SSDの接続端子として広く普及している。

(2023.8.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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