InfiniBand
概要
InfiniBandとは、大規模システムにおけるコンピュータとストレージ(外部記憶装置)の接続や、スーパーコンピュータ(HPCクラスタ)内部の計算ノード間の接続などに用いられる、高速で信頼性が高いインターフェース規格の一つ。シリアル伝送方式を採用し、一対の機器を双方向に結ぶポイントツーポイント型の接続を提供する。複数の機器間をスイッチドファブリック方式で接続してネットワークを構成することもできる。単一の伝送路(レーン)を4本(4x)、8本(8x)または12本(12x)束ねて一体的に運用することができ、それぞれ1レーンの4倍、8倍、12倍の速度で通信できる。1マイクロ秒以下の低遅延(低レイテンシ)での通信が可能である。
2000年の最初の規格(SDR:Single Data Rate)では、1レーンあたり双方向で実効2Gbps(2.5Gbpsの8B/10Bエンコーディング)の伝送速度だったが、2017年のHDR(High Data Rate)規格では、1レーンで実効50Gbps(約51.6Gbpsの64B/66Bエンコーディング)を実現している。
業界団体のInfiniBand Trade Associationが規格策定と普及を推進しており、当初のSDR規格に続いて、2005年のDDR(Double Data Rate/実効4Gbps)、2007年のQDR(Quad-Data Rate/実効8Gbps)、2011年のFDR(Fourteen Data Rate/実効14Gbps)、2014年のEDR(Enhanced Data Rate/実効25Gbps)、2017年のHDRと性能を向上させてきた。
(2018.3.13更新)