SFF 【Small Form Factor】 スモールフォームファクタ

概要

SFF(Small Form Factor)とは、主に電子製品の外形やサイズを示す表現の一つで、標準的なモデルや規格よりも小型や薄型、軽量型であること。「省スペース型」のように訳されることがある。

コンピュータなどの情報機器やその部品、特にコネクタ類やカード型の器具・装置などでよく見られる表現で、すでに標準仕様となる寸法や形状がある場合に、従来品よりも小さなサイズの仕様や形状のことをSFFという。

省スペースパソコン (SFF PC)

据え置き型の筐体を持つパソコン製品(デスクトップ型タワー型)のうち、同世代の製品の中で特に小型あるいは薄型の筐体を持つ製品カテゴリーをSFFと呼ぶ。日本では「省スペースパソコン」とも呼ばれる。

決まった寸法の規格などがあるわけではなく、同メーカーや同時代の製品の中で相対的に小型筐体であることに特徴を持つ製品モデルがこのように呼ばれる。薄型ケースを採用したスリム型や、小さな立方体に近い形状のキューブ型の製品が多い。ディスプレイと合わせたシステム全体でサイズが小さくなるという意味で、液晶ディスプレイ一体型を含める場合もある。

一般的な筐体の製品に比べ接地面積が小さくスタイリッシュで、設置した室内でより邪魔になりにくく目立たない。狭い場所での利用を考慮して静音性能に力を入れている製品もある。ノート型のように電源のない場所で使うことはできないものの、持ち運んで別の場所に設置、使用することも容易である。

一方、内部が狭い関係上、積載できる部品に限りがあり、光学ドライブ拡張スロットなどを省略するなど機能が限定される場合がある。また、標準サイズの部品を組み付けられず特殊な形状の専用品を利用する場合もあり、同じ性能・機能であれば割高となることが多い。部品間の隙間や空間も少なく、大型の送風ファンも設置できないため熱がこもりやすく、発熱量の大きい高性能の半導体チップは採用できない。

(2021.6.17更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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