PCI Express 5.0

概要

PCI Express 5.0とは、パソコンの本体と周辺機器などの間の接続に用いられるPCI Express第5世代(Generation 5)規格。PCI Express 4.0の後継仕様で、2019年5月に業界団体のPCI-SIGが発表した。

以前の規格と同様に、4本の信号線を制御して双方向の通信う「レーン」(lane)という伝送路を最小単位とする。複数のレーンで並列に信号を伝送することで高速化でき、1レーン構成を「1x」、2レーンを「2x」のように表記する。同様に4x、8x、16x、32xなどがあり、最高で64レーン(64x)まで用意されている。

1レーンあたりの信号レベルの物理的な伝送速度は片方向32Gbpsギガビット毎秒)、双方向64Gbps(GT/sとも表記される)である。この伝送路を用いて、伝送データ128ビットごとに2ビット誤り訂正符号を付加する「128B/130Bエンコーディング」がわれるため、実効データ伝送レートは片方向で約31.5Gbps(約4GB/s)、双方向で約63Gbps(約8GB/s)となる。

端子形状やピン配列、カードの寸法といった物理的な仕様は以前のバージョンと同様で、旧規格の上位互換後方互換)となっている。PCI Express 1.1/2.0/3.0/4.0の古いカードをPCI Express 5.0スロットに接続した場合は自動的にそれぞれが対応する方式で通信する。

(2023.1.31更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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