ネットワークスイッチ 【network switch】
概要
ネットワークスイッチ(network switch)とは、コンピュータネットワークの集線装置の一種で、受信したデータの宛先を見て、接続された各機器への転送の可否を判断する機能を内蔵したもの。単に「スイッチ」とも呼ばれる。ネットワークスイッチには複数の機器がケーブルなどを介して接続され、これらの間でデータの中継・転送を行い、機器間で通信ができるようにする。このとき、受け取ったデータを解析して、関連する相手先にのみデータを再送信し、それ以外の機器には転送しない。
単純にすべての電気信号をすべての機器に向けて再送信するような中継装置に比べ、通信回線を不要なデータが流れることを防ぎ、ネットワーク全体の性能を向上させることができるが、受信したデータをすべて解析する必要があるため高度なデータ処理機能が必要となる。
プロトコル階層による分類
プロトコル階層のどの段階の情報を解析して中継の可否を判断するかによっていくつかの種類がある。最も一般的なのは、MACアドレスなどデータリンク層(リンク層、第2層)の情報を元に転送を行う「L2スイッチ」(Layer 2 switch)で、単にスイッチと言えば通常はこれを指す。
IP(Internet Protocol)などネットワーク層(インターネット層/第3層)の情報を用いるものを「L3スイッチ」(Layer 3 switch)、UDPやTCPなどトランスポート層の情報を用いるものを「L4スイッチ」(Layer 4 switch)などという。
二つのネットワークセグメントを接続する中継装置のうち、ネットワークスイッチのような選別機能を持った機器は「ネットワークブリッジ」(network bridge)あるいは単に「ブリッジ」(bridge)と呼ばれる。ネットワークスイッチをブリッジの一種とする場合もある。
(2023.12.17更新)