ダイバーシティアンテナ 【diversity antenna】
概要
ダイバーシティアンテナ(diversity antenna)とは、無線通信において、複数のアンテナで同じ電波を同時に送信あるいは受信することにより通信品質を向上させる技術。また、そのように一体的に運用される複数のアンテナ装置。位置や角度の異なるアンテナを複数設置し、ある瞬間に最も感度の良いものを選択(アンテナ選択方式)して受信したり、位相を揃えて合成する(最大比合成方式)ことで受信感度を向上させることができる。受信時に選択したアンテナで送信を行う場合もある(送信ダイバーシティ)。
自身や通信相手の位置や姿勢が刻々と変化する携帯機器、移動体通信で特に有効であり、携帯電話機や基地局、車載テレビ受像機などでよく採用される。
同じく複数のアンテナを用いる技術にMIMO(Multiple Input Multiple Output)があるが、これはそれぞれが別の信号を同時に送受信することにより通信速度の向上を図る技術であるため、ダイバーシティ技術とは目的や性質が異なる。
(2019.6.10更新)