DTP 【DeskTop Publishing】 デスクトップパブリッシング
見出しや文章、画像、図表などの素材を作成・編集し、それらを紙面に割り付けて構成する作業をコンピュータの画面上で行う。出来上がりの紙面状態を確認しながら編集するWYSIWYG環境を備えたソフトウェアを用いるのが一般的だが、TeXのように専用の人工言語を用いてプログラミングの要領で紙面構成を記述していくシステムもある。
簡易な用途には一般的なワープロソフトなどを用いることもあるが、印刷物の紙面構成を行う機能に特化した「DTPソフト」と呼ばれる業務用のソフトウェアを用いることが多い。
DTPは1990年代前半頃から普及が始まり、パソコンやプリンタ、イメージスキャナなどの高性能化・低価格化や、フォントなどの環境の整備が進んだことにより、現在では商業出版物の編集作業のほとんどがDTPで行われるようになっている。
初期のDTPには専用の高性能ワークステーションや米アップル・コンピュータ(Apple Computer/現Apple)社のMacintoshシリーズがよく用いられ、米アルダス(Aldus)社(当時)の「Aldus PageMaker」(ページメーカー)や米クォーク(Quark)社の「QuarkXPress」(クォークエクスプレス)が人気を博した。
現在ではWindowsパソコンもよく使われるようになり、Aldus社を買収してこの分野に進出した米アドビ(Adobe)社の「Adobe InDesign」(アドビ・インデザイン)がQuarkXPressと競い合っている。出版社や新聞社では内製や特注の専用システムを利用している場合もある。
(2019.8.17更新)
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他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書 知的財産研究所「タイプフェイスの保護のあり方に関する調査研究報告書」(PDFファイル)にて引用 (2008年3月)