MHL 【Mobile High-Definition Link】
概要
MHL(Mobile High-Definition Link)とは、スマートフォンなどのUSB端子からテレビやディスプレイのHDMI端子に映像・音声を伝送できるようにする規格。携帯機器側と出力機器側の双方が対応している場合に利用できる。スマートフォンやタブレット端末に外部との通信や充電用に設けられているマイクロUSB端子やUSB Type-C端子から映像と音声をデジタル出力し、テレビやディスプレイ装置のHDMI端子で受信して表示することができる。片方のコネクタがUSB、もう一方がHDMIになっている専用のケーブルを用いる。
USB側もHDMI側も端子形状などは通常の規格と同一だが、制御方式が異なるため利用するには双方がMHLに対応している必要がある。受信側のテレビなどが非対応の場合には、専用の変換アダプタを介してMHLによる信号を通常のHDMI出力に変換することで接続することができる。
機器の制御データをやり取りすることができるため、テレビのリモコンを通じてスマートフォンのメディアプレーヤーの再生や停止などの操作を行ったり、スマートフォン側からテレビを操作することができる。映像の伝送中もUSBバスパワーによる給電が可能で、スマートフォンをテレビ側から充電しながら使用できる。
最初の規格(MHL 1)は2010年に策定され、フルHD画質の映像を伝送することができる。2013年のMHL 3では4K解像度に、2015年の「superMHL」では8K解像度やHDR映像、USB PD(USB Power Delivery)による大電力給電などに対応した。superMHLおよびUSB 3.1規格により、USB側をUSB Type-Cコネクタを使用する「MHL Alt Mode」(MHL代替モード)が実現した。
(2024.6.24更新)