MPRT 【Moving Picture Response Time】 動画応答時間
概要
MPRT(Moving Picture Response Time)とは、液晶パネルの性能指標の一つで、動画を表示した際にいかに残像が少なく鮮明に映し出すことができるかを表すもの。ミリ秒(ms)など時間の長さの単位で表され、値が小さいほど性能が高い。液晶パネルでは液晶物質に電圧を加えてある状態から別の状態に変化させることで色を変化させる。この変化の速さを「応答速度」と呼び、変化にかかる時間が短ければ短いほど、表示内容の変化に追随して鮮明に像を映し出すことができる。
MPRTは動画を表示した際の鮮明さを表す尺度で、画面内を移動する物体を表示したときに、背景との輪郭部分がどの程度にじむかを測定して指標化する。色が明色から暗色に(あるいはその逆に)端から1ラインずつ切り替わる動画を実際にディスプレイに映し出し、その様子をカメラで撮影して輪郭部がにじむ時間を測定する。
液晶パネルの応答速度の指標としては「GTG」(Gray-To-Gray/中間階調応答速度)というものもあり、これは個々の画素が中間色から別の中間色に切り替えたときにかかる所要時間を測定したものである。いずれもミリ秒(1/1000分の1秒)単位で表示されることが多い。両指標に相関はあるが単純に換算できるものではなく、機器間のGTG同士、MPRT同士でのみ比較が可能である。
(2022.11.24更新)