バルク転送 【bulk transfer】 バルク伝送 / バルク送信 / バルク通信

概要

バルク転送(bulk transfer)とは、通信回線などでデータを伝送する方式の一つで、タイミングや周期を考慮せず大量のデータを一括して送ること。分野によっては複数の回線を束ねて同時に送信する方式を指す場合もある。

コンピュータと周辺機器の接続などに用いられるUSBUniversal Serial Bus)では、タイミングを調整せずに次々にデータを送る転送モードをバルク転送という。他の方式より優先度は低いが、空き時間を利用して非同期的にデータを伝送する。

機器にデータが到着する周期やタイミングに制約のない大量のデータを送信するためのモードで、プリンタへの印刷データの送信、イメージスキャナからの取り込みデータの受信、ストレージ機器との通信などで用いられる。

分野によっては、複数の回線を束ねて並列にデータを送受信することで通信速度を向上する手法をバルク転送ということがある。例えば、ISDNでは同じ通信相手に64kbpsのBチャネルを2回線同時に接続し、あたかも128kbpsの回線であるかのように用いる方式などを指してバルク転送という。

(2023.10.26更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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