UHCI 【Universal Host Controller Interface】
概要
UHCI(Universal Host Controller Interface)とは、コンピュータ内部のUSBコントローラをドライバソフトから制御するための手順を定めた仕様の一つで、USB 1.0およびUSB 1.1のために開発されたもの。USBはコンピュータ本体と周辺機器の接続などに用いられる通信規格の一つで、コンピュータにはUSBによる通信を制御するためのホストコントローラというICチップが内蔵される。これをオペレーティングシステム(OS)に組み込まれたドライバソフトから制御するためのインターフェース仕様をHCI(Host Controller Interface)という。
UHCIは1996年に米インテル(Intel)社が開発し他社に有償でライセンス供与していた仕様で、同社の他には台湾ビア・テクノロジーズ(VIA Technologies)社のチップセットに採用されていた。それ以外の各社はUSB 1.x向けUSBコントローラ仕様として、米マイクロソフト(Microsoft)社などのグループが共同開発した「OHCI」(Open Host Controller Interface)を利用した。
LS(Low Speed)モード(1.5Mbps)およびFS(Full Speed)モード(12Mbps)での伝送を制御することができる。バスマスタ転送をサポートしないなどコントローラチップの仕様をシンプルにし、回路規模を小さくしてコストを抑えたが、機能の豊富なUHCIに比べるとドライバソフトが複雑でCPUにかかる負荷も大きい。
ほとんどのUSB対応機器メーカーはOHCIとUHCIの両方に対応していたため、利用者がコントローラの種類を気にしなければならない状況は実際にはあまりなかった。USB 2.0以降ではコントローラの規格は統一され、USB 2.0ではEHCI(Enhanced Host Controller Interface)が、USB 3.xではxHCI(Extensible Host Controller Interface)が標準となっている。