透過型液晶 【transmissive LCD】 透過型ディスプレイ / transmissive liquid crystal
概要
透過型液晶(transmissive LCD)とは、画面背面に内蔵された発光装置「バックライト」を光源にして表示を行うタイプの液晶ディスプレイのこと。屋内に固定的に設置して利用するタイプの液晶製品のほとんどがこの方式である。液晶ディスプレイは電圧の印加によって透明度が代わる液晶物質によって特定の色の光を遮ったり通したりすることによって表示色を制御する。液晶自身は発光しないため、何らかの形で白色光を発する光源を用意する必要がある。
透過型液晶は光源として液晶層の背後に配置された「バックライト」(backlight)と呼ばれる発光装置を利用する方式で、ライトが発した光が液晶層を通過する際に発色を制御する。外光の反射を利用する「反射型液晶」に比べ彩度が高く、暗所でも見やすいという利点があるが、消費電力が大きく、明るい屋外では表示が暗くなるという欠点がある。
半透過型液晶 (transflective LCD)
外光の反射とバックライトの両方を光源として利用するタイプの液晶を「半透過型液晶」という。液晶パネルの裏にマジックミラーのような素材を挟むことで透過型と反射型を融合した方式で、暗いところではバックライトを、明るいところでは外光を利用する。
消費電力は透過型より少ないが、彩度は透過型より高く、見やすさが周囲の明るさに影響されにくい。携帯電話のように持ち運んで室内でも屋外でも使用する携帯型の機器などに採用されている。
(2024.6.21更新)