コントラスト【contrast】
コントラストとは?

コントラストを上げると、明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなり、輪郭や質感が際立った締まりのある像になる。ただし、中間階調の色が明暗の両極に引き寄せられるため、明るい箇所が白一色になる「白飛び」や、暗い箇所が黒一色になる「黒潰れ」が生じやすくなる。逆にコントラストを下げると明暗の差が失われ、のっぺりとした印象になる。
ディスプレイの性能指標として用いられる「コントラスト比」(contrast ratio)は、最も明るい白と最も暗い黒の輝度の比率であり、「1000:1」のように表記する。数値が大きいほど映像の陰影や立体感が増す。液晶と有機ELでは発光の仕組みが異なるため、同じコントラスト比でも見た目の印象が変わることがある。映画やゲームでは暗い場面の表現力に直結する指標として重視される。
写真編集ソフトでは、明るさ(ブライトネス)と並ぶ基本的な調整項目として扱われる。明るさが全体の輝度を均一に上下させるのに対し、コントラストは明部と暗部の差を広げたり縮めたりする。コントラストを強めると輪郭が鮮明になり、弱めると全体が柔らかく淡い印象になる。
WebサイトやアプリのUI設計では、文字色と背景色のコントラストが可読性を大きく左右する。例えば、白の背景に薄いグレーの文字を置くと明暗差が小さく読みにくくなる。WCAGなどアクセシビリティの国際基準では、高齢者や視覚に障害のある人が情報を正しく識別できるよう、テキストと背景のコントラスト比に最低限確保すべき値を定めている。