EDID 【Extended Display Identification Data】

概要

EDID(Extended Display Identification Data)とは、コンピュータやディスプレイなどの機器間で表示解像度やリフレッシュレートなどの動作設定に関する情報を交換するための標準データ形式の一つ。業界団体のVESAによって策定された。

コンピュータ内部のビデオ機能(ビデオカードや内蔵ビデオ)とディスプレイ機器には、それぞれ仕様上対応可能な表示画面の画素数や同期周波数(リフレッシュレート)などが決まっており、両者の動作モードを揃えなければ適切に表示することができない。

かつては利用者が本体とディスプレイの表示可能な動作モードを調べ、使用したいモードをそれぞれの機器に設定する必要があったが、EDID対応機器ではディスプレイケーブルを通じて自動的にこれらの情報を交換し、使用可能なモードの選択肢を利用者に提示することができる。

EDIDで記述可能なデータの種類には、機器のメーカー名、型番、個体識別番号(シリアルナンバー)、製造年、画面の物理サイズ、表示画素数、アスペクト比色深度ガンマ値リフレッシュレートなどのタイミング情報、輝度などがある。

最初の規格(EDID v1.0)は1994年に策定され、1996年にはv1.1、1997年にはv1.2およびv2.0と更新された。2000年には拡張規格のE-EDIDのv1.0およびv2.0が発行された。2007年にはデジタル家電などでの利用も想定して拡張された後継規格の「DisplayID」が発表された。

(2020.7.27更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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